下町すみだ      築70年の牧師館暮らし。犬と庭と日々の糧。              
by Annes_Tea
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宮 葉子 yoko miya
文筆家+牧師の奥さん

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まちの輪郭をたどって元気になる
           さて、メルが見ているものは?
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                   十姉妹でした。
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先日、鎌倉に行った。
陽光の明るさが下町とはちがう。
わたし好みの小高い山、坂と緑もあり、
なによりまちの人がまちに充足しているところに安心する。
玄関の寄せ植えひとつを見ても、
まちを慈しむ気持ちが伝わってくるのだ。

(あなたの住みたいまちは?)
女性雑誌の編集部にいたころ、こんなテーマで何度か企画を考えた。
当時働いていたのは、みなシングルの女性たちということもあり、
人気なのは、吉祥寺や下北沢、それに葉山だった。
葉山には、雑貨の撮影でお世話になることが多く、
何度か通ううちに、みながファンなっていった土地である。
海辺のまちが作り出すゆるい空気と青い空は、
サボテンまでも枯らしてしまうほど忙しいわたしたちには、
スローで、まぶしく感じられるまちだった。
でも、実際に長く暮らしているスタイリストさんは、
「自由と言えば聞こえはいいけど、
 いい年になっても、ちゃんと働かない人が多くて心配になっちゃう」
とそっと教えてくれた。

初めてのひとり暮らしには、
原宿にも渋谷にも歩いていける最高のロケーションを選んだ。
それまで東京の郊外にある実家で暮らしていたので、
とにかく便利で、
終電を気にしないで働けること(という生活だったのだ)を最優先に、
欲張りな条件もたくさんつけた。
坂も緑もあって(やっぱり)、
自転車で走るに楽しく、
深夜まで空いているカフェも、
しゃれた食材のあるスーパーも必要だわね。
まちの好みをきりなくあげた結果、
部屋は狭小のワンルームとなった。

代々木公園をジョギングして、
朝は焼きたてのパンを原宿まで自転車で買いに行く。
夢の生活プランは、いつかいつかと思っているうちに、
一度もジョギングをしないまま、次のまちへと移り住むことになった。
どうして?
都心で暮らす楽しさは、確かに存分に味わえた。
でも、ある日、近くのケーキ屋さんに入ったときに、突然、こう思ったのだ。
(ケーキの値段が高過ぎる)
今から思うと、これはたぶん、口実。
本当は、自分が生まれた中央線の、
あのピンからキリという香りにホームシックを覚えたのだ。
結局、中央線沿線の住人に戻ったわたしは、
結婚するまで阿佐ヶ谷で暮らした。
広い並木道や路地をそぞろ歩き、
まちの輪郭をたどっていくうちに、元気になれる。
わたしはそんなまちが好きなのだ。

初めての下町暮らしが始まり、
母といっしょにこのまちを歩いた時、こう言われた。
「あなたがいちばん苦手な感じのまちじゃない?」
さすが、母親だ。図星だった。
空が低い。風が流れていない。緑もない。
家と家とののりしろがない。
カフェもしゃれた雑貨屋や花屋もない。
耳を澄ませば聞こえるのは工場で働く工作機械の音。
ショッピングカートを押すのは年をとった女性たち。
何年も塗り替えられていないしもたやの壁や、
路地に置かれたプラスチックの植木鉢の数々。
まちを歩くと迷子になり、輪郭はいつまでたってもつかめない。
岩と岩との裂け目に入り込んだような閉塞感にめまいがする。
それで、最初はしくしくと泣いた。

そんなとき、東京郊外で暮らす大先輩の牧師夫人から、
自分も同じような思いを体験したのだと聞かせてもらった。
生まれも育ちもその場所だとしか思えないほど、
そのまちを愛し、そのまちに仕えてきた人が、
最初はわたしと同じだったなんてと驚いた。
別の牧師夫人からも、
自分ではけっして選ばないようなまちに住むことは、
わたしたちにはよくあることよ、と言われた。
だから、まちのために、そしてまちを愛するために、
わたしたちは祈らされるのだ、とも。

なるほど、なるほど。
大先輩たちのことばには、経験に基づいた真実がある。
今、何年かこのまちで暮らして思うことは、
結局、まちというものは、
そこにおける人との関わりによって
好きにもきらいにもなるということだ。
その最初の一歩は、あいさつよね、
と初心に戻るこのごろだ。

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               鎌倉の和の庭を背景にしたメルもおつなもの。
               この素敵なおうちの住人さんたちが、
               新しい国、新しいまちへと旅立つので、
               家族ぐるみで一日をいっしょに過ごしました。
               メルも鎌倉散策は気に入ったようでした。
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               縁側のあるリビングでおしゃべりしていると、
               あらあら、バッタの赤ちゃんが。
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by Annes_Tea | 2009-07-04 00:47 | まちを歩く
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