下町すみだ      築70年の牧師館暮らし。犬と庭と日々の糧。              
by Annes_Tea
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宮 葉子 yoko miya
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リノベーション日記 会津編


e0165236_23374313.jpge0165236_23372484.jpg若松栄町教会


大切に使われている古い建物に出会うと、親しい友に会ったような気持ちがする。たぶん、自分自身が古い建物と実際に日々つき合うようになって身についた新しい感受性なのだろう。

会津に野口英世が洗礼を受けた教会があるという。ガイドブックに書いてあったのは、明治期の木造西洋建築、一見の価値あり、ということだけ。でも、何かしらひかれるところがあって、旅のルートを変更して会津に寄ったことがある。

最初は外観だけ見学するつもりだったのだが、実際に建物を目の当たりにして、どうしても内部まで見たくてたまらなくなった。教会という場所に慣れているので、こういう時はずうずうしくなる。教会の門の脇に車を止めて、教会の番号にかけて事情を話すと、「今、開けましょう」と、こころよく牧師夫人が答えてくださった。

一面識もない私たちに、牧師夫人はとても親切に時間をさいて下さった。明治27年に建てられたこの教会は、雨漏りなどに悩まされ、新会堂建築が長年の悲願だったという。建てられた当時は、それこそ会津中の大工さんが見学に来て驚いたという逸話を持つモダンな建物だが、教会の人たちは、建物を保存するよりも、すっかり新しいものを建てたいという気持ちが強かったという。

この辺りの気持ちはよくわかる。教会という建物は、ふだん集っている私たちにとっては「ホーム」である。礼拝する場であるのは基本だが、空間としての用途はじつに多様なのだ。とくに小さい教会の場合、礼拝する場所が空間のすべてということが多いので、それはもう七変化してもらわなくてはならない。人生にかかわる事柄だけでも、つまりゆりかごから墓場まで、この場所ですべてが行なわれる。たとえば、児童祝福式、成人式、結婚式、披露宴、前夜式、告別式・・・。わたしたちの教会でも、お葬儀は多い。おばあちゃんの棺を守ると言って、孫たちが会堂に泊まり込んで、棺のそばで一夜を過ごしたこともある。
そのような人生儀礼だけでなく、もっと身近なこととしては、大勢の子どもたちと遊ぶ場所になったり(以前、椅子を片付けてミニ四駆大会をやっていたこともある)、カフェやコンサート、勉強会など、なんでもありなのだ。できることならば、もっと使いやすく、建物をまったく新しくしたいと多くの教会が思っている。

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会津は観光が主要事業なので、古い建物を再生して保存し、観光客も受け入れてほしいという要請が、まちづくりの関係者から投げかけられたという。これほど古く、手間のかかっている建物を再生するのは、新会堂を建てる以上に費用も技術も必要だ。さんざん教会内部で話し合い、助成金なども受けることができ、こうしてみごとに再生するにいたったという。

建物が再生されて、会津のまちの人たちもとても喜んでくださったという。今では、ゴスペル教室やクラシックなどのコンサートも盛んで、まちの公会堂のように親しく利用されているという。教会に若い人たちが出入りするようになり、高齢者が多かった教会の中も、生き生きとした雰囲気が生まれている。夏を前にして、観光客を招くための草むしりも、いまでは教会の行事のひとつのようだ。大草原の小さな家の教会ですね、まさに!

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↑4本のワイヤーで建物を支えている独特な手法です。

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↑このオルガンは、野口英世の時代からのもの。教会で開かれていた語学教室に通い始めたのが、そもそものきっかけだったという。教会にお目当ての女の子がいた、という説も。

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↑古い階段には共通したたたずまいがあるように思います。わがやの階段もこんな感じです。最初は、拭いても拭いても布が真っ黒になるので、ほとほと困りましたっけ。この階段を上がると、小さな部屋があります。なんと、会堂の上が納骨堂になっていました。教会の人たちは天国に送り出した人たちのことをいつでも思い出すことができて、とてもいい造りですね。


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↑教会を再生する時、いちばん話し合ったのが、床を土足にするかどうかだったそうです。この手の話はよく聞きます。土足の方が、訪れる人には楽ですが、掃除が大変なので迷うところですよね。私たちの教会でも、土足の意見が出たこともありますが、日曜日にこの「ホーム」に帰って来るのだから、家庭的な今の大きさのうちは、靴を脱ぐスタイルでいいじゃないの、という意見にまとまりました。

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↑会津には高山右近の影響で、キリシタン大名もいたようです。これはレオ氏郷南蛮館のステンドグラス。
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by Annes_Tea | 2008-12-05 23:51 | リノベーション日記
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