下町すみだ      築70年の牧師館暮らし。犬と庭と日々の糧。              
by Annes_Tea
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宮 葉子 yoko miya
文筆家+牧師の奥さん

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カテゴリ:まちを歩く( 73 )
五島列島教会をめぐる旅(下五島♯1 堂崎教会)
連日の暑さに夏の気分でいましたが、すでに10月の半ば。
夏の宿題を積み残したままでしたので、
とにかく旅の順にたどりつつ写真だけはアップしようと思います。


●堂崎教会
長崎港から福江港へ九州商船のジェットフォイルで渡り、港近くに宿をとりました。個人経営のレンタカーを借り、まずは堂崎教会へ。

1873年(明治6年)、キリシタン禁制の高札が撤去され、260年にわたるキリシタン禁教弾圧の歴史が終わりました。五島における信仰復活の拠点として初期の任務を果たしたのが、この赤レンガ、ゴシック様式の堂々たる教会です。

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1908年、五島初めての洋風建造物として落成しました。教会の人たちの喜びと、島の人々の驚きを思いめぐらしてのしばし時間旅行。

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会堂の内部は、堂崎天主堂キリシタン資料館となっています。かくれキリシタン時代の資料や、長崎指定文化財の聖教木版画など歴史的価値のあるものを多数見られます。五島列島はすべてカトリック教会で、プロテスタント教会はひとつもありません。カトリックは昔から、視覚教材に優れ、礼拝を通して神さまを体感する方法に長けているように思います。プロテスタントは、それ比べると、聖書のことばを一人一人が自分のものとしていくことに心を注いできた歴史があります。数日滞在しただけの旅人の視点に過ぎませんが、五島の教会は、そのどちらのよい点をも持ち合わせているように感じました。今も生きている教会というのは、そこに入った瞬間にわかります。不思議なものですね。

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目の前は五島の海です。今となれば、素晴らしいロケーションですが、当時は、地の果てのような感じだったのではないでしょうか。車も道もないその昔、日曜日になると教会の人たちは、小舟で海から乗り付け、礼拝を行っていたそうです。

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海も空も色が違います。

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途中までは車で行けますが、ここから先は海沿いを歩いていきます。会堂の中はどこも撮影禁止です。丁寧にお願いとしてポスターやパンフレットに書いてありますが、それでも撮影している人たちがいました。資料館には係が駐在しているため、注意されていましたが、他の教会では平日の昼間、とくに監視はありません。ブログやFBなどで内部の写真を公表することももちろん禁止です。教会はそこに集う人たちのホームですから、無人の時でさえ、外部に自由に公開してくださるだけでもすごいこと。訪れる方たちのマナーが守られるように、私たちキリスト者でお祈りして支えていきたいと思います。

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by Annes_Tea | 2013-10-14 00:15 | まちを歩く
五島列島、教会めぐりへ(プロローグ)
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今年の夏旅は五島列島へ行った。
かねてから念願の教会めぐりである。
これまで見たどの海よりも透明度が高く、美しい島だった。

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ネットでどれだけ情報を集めてみても、
現地に赴いてはじめて、
迫害を逃れ逃れてきた重みが実感できる。
こんなところに? と思うような険しい場所に教会が建っている。
崖の上、眼前の海、そして椿の茂る山中。
礼拝にはみんなが小舟で乗り付けた時代が長かった教会も多いという。
それはなお、日常として続いている。

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旅を導いてくれるのは、十字架である。
上五島と下五島をあわせて55もの教会があるという。
キリスト教が伝えられてから450年。
一時は過酷な迫害によって、根絶やしにされたと思いきや、
信仰の種は地下深く根を張り、命を持ち続けてきた土地である。
長崎の教会群は、ユネスコの世界遺産の候補に挙がっている。

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小さな船で行くしか方法のない離島にある五輪教会は、
世界遺産の候補のひとつである。
今はそのすぐ隣に、新会堂が建ち、
教会員の方たちが、旧会堂をも大切に保存している。

今も生きている教会。
五島で訪れたどの教会にも感じたことだ。
平日の日中、だれもいない会堂に一歩入っただけで、
今も日常的に大切に使われていることがわかる。
建築として保存されているだけの教会ではなく、
礼拝と祈りの場であるという意味だ。
自分たちの祈りの家を、
見ず知らずの観光客にも扉を開く。
この寛容さに感服する。
わたしにできるだろうか。
都会の教会では、
防犯や掃除やそんなことを考えると、
無人で扉を開く気持ちになれるかどうか。

教会は楽しい方がいいとは思うけれど、
サロンではない。
礼拝し、祈る場であることが第一である。
いつもこれだけはぶれずに生きていきたいと思っている。
そして、五島の教会たちは、
建物に訪れる人たちに、
無言でそのことを教えてくれる場所だった。
会堂の椅子に座るだけで、
涙があふれてくる教会もあった。
ギンガムチェックの手作りのカバーのかかった賛美集に、
教会の人たちの温かな交わりを感じる教会もあった。

五島の教会めぐりの写真を少しずつアップしていければ。

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by Annes_Tea | 2013-09-08 22:41 | まちを歩く
雑司ヶ谷宣教師館を訪ねる
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雑司ヶ谷旧宣教師館に行った。
休日、ハーレーの後ろに乗って、ひゅんと飛んでいった。
と言いたいところだけれど、
雑司ヶ谷の道はくねくねとして、少々迷いつつたどり着いた。
着いてみれば、標高31メートルもの高台にある。
宣教師館が建てられた明治40年、周りは田畑ばかりだったようなので、
この西洋建築はひと際、目立っていたに違いない。

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元はアメリカ人宣教師マッケーレブの居宅である。
受け付けにあったパンフレットによると、
19世紀後半アメリカ郊外住宅の特色を写した質素な木造洋風建築なのだとか。
これで質素?
せせこましい下町に暮らす身としては、ため息が出る。
豊かな陽光が差し込む廊下を見ては、
猫のように丸くなって昼寝をしてみたくなる。

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建物の裏に回ってみると、見よ、この窓の多さ。
よくよく見れば古びてはいるが、
建物も庭木も手入れが行き届いている。
マッケーレブが帰国し、
ある時は音響会社の事務所に使われるなどした後、無人となり、
マンション建設の話が出るにいたり、
住民たちからちょっと待った、と保存への声が上がったらしい。
歴史的にも価値のある明治建築として認められ、豊島区が取得した。
保存修理工事を経て、一般公開され、
1999年には、東京都有形文化財にも指定された。

こんな話を、何年も前の新聞で読んで以来、気になっていた建物だった。
わたしの暮らす鐘ケ淵には大正期のモダンな宣教師館があったのだが、
鐘ケ淵紡績、つまりカネボウの崩壊とともに、
あっさりと取り壊されたのを目の当たりにしていたせいだと思う。

東京スカイツリーが建ち、
壊されていくものが加速している。
でも、同時に、
古いものを見直して、活用しようという流れも生まれ、
その流れに合流しながら暮らしている面白さは、
記事を読んだ当時にはなかったことだ。

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この小さな部屋では、
おばあちゃんのおはなし会というものが定期的に開かれている。
雑司ヶ谷だもの。
夏目漱石だとか、文化人のまちである。
裕福な人たちが集まり暮らしていたまちである。
考えてみれば、雑司ヶ谷のエリアに含まれる場所で20代は仕事をしていた。
その空気感は確かに好きだった。
こちらの方が今でも気持ちはしっくりする。

それでも、墨田もね、歩けば歩くほど、
人に出会えば出会うほど面白いまちなんだよ、
と言えるぐらいには好きになっている。
よかった。つき合いはこれからも続くからね。

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e0165236_19471020.jpg宣教師館の庭のグランドカバープランツは、ツルニチニチソウ。じつは教会の花壇にも、ヒメツルニチニチソウを植えたばかりだったので、知り合いに出会ったような気分。こんなに育つとは。



News! テレビ番組「ライフ・ライン」に出演します。『こころのごはん』、pray&hopeプロジェクトの話などしました。

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by Annes_Tea | 2013-05-12 00:12 | まちを歩く
秋を味わう
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群馬県渋川に、広々とした庭のティールームがある。
窓の外から見えたのがこの古い栗の木だった。
ランチを食べに立ち寄ったのだが、
誘惑に負け、食後にこの栗を使ったパウンドケーキを一枚、
夫と分け合っていただいた。

今年も栗ごはんを作らないまま、寒くなってしまった。
残念、残念、と言っていたら、
先日の出版ポットラックパーティに
栗ごはんを持ってきて下さった方がいた。
わ、気持ちが通じたのかな?

それにしても、主婦力を結集したような食卓となり、
豊かなパーティだった。
背景も国籍もいろいろに集まってくださり、
食べてしゃべっているだけなのに、
なんだか楽しい、というひと晩だった。

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持ち寄り料理の中でも、
これだけは紹介しなくてはというのがこの蕎麦寿司だ。
長野の蕎麦屋で出会った味を、家庭で再現し、
それをお母さまから習ったという味は確か。
なんだなんだ、とみなの目を奪い、
パーティではいちばん人気だったような。

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先日は、教会キャンプの働きで、岩手に行く機会があった。
東北の秋から冬と言えば、この芋煮なのだそうだ。
「芋煮会」にかける情熱には並々ならぬものがあるらしい。
コンビニでは芋煮会セットの無料貸し出しも常識だとか。
どうやら、お花見以上の存在感のようだ。

今回は、錦秋湖にあるクリスチャンキャンプ場に滞在した。
全国にはいくつもこうしたキャンプ場がある。
メルと行ける場所にはほとんど行った。
キャンプの働きをしている牧師先生やスタッフの方々にお会いすると、
夫に通じるものを感じて、すぐに親しくなれる。
仕える精神はもちろんだが、
バイクだとか、食べることだとか、
お金をかけずに、工夫をして人生を楽しむことに長けている人たちが多い。

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ぜんまいときのこ。これも東北の定番の味だ。道の駅でもきのこ類が豊富にある。
きのこ汁に入っているきのこの名前を教えもらうものの、
いろいろあり過ぎて覚えきれない。
素材そのものがおいしいことは、この時代、何よりの贅沢のような。
シオン錦秋湖についてはこちらから

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しばらく新刊のお知らせを掲載します。

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by Annes_Tea | 2012-11-12 23:58 | まちを歩く
ネコのウツと、気のいいネコと
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被災地で会ったネコ。
ネコは家に居着く。
津波で流された跡地へと繰り返し戻ってくるらしい。
戻ってみても、家もない、人もいない。
瓦礫もすでに撤去され、
ただあるのは家々の土台だけ。
ネコは状況をどれだけ理解しているのだろう?
保護している方が言う。
「このネコ、ウツなのよ」

めずらしくネコのいる家にうかがったので、
思わずネコの話。
気のいいネコで、
わたしたちが話していると脇からパンチ。
かまって、かまって、と言わんばかりに
わたしの脚にからだをこすりつけてくる。
飼い主以外は見ないふりをするボーダーコリーと暮らしている身には、
この距離感の狭め方に目を丸くする。

ネコと犬。
ぜんぜん違うんだな。

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原発立ち入り禁止区域から保護されてきた犬。よく見るとかすかに笑っているかな?
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by Annes_Tea | 2012-05-29 21:40 | まちを歩く
ヴォーリズ建築をめぐる旅 ♯7 (クラブハリエ日牟禮カフェ)
これで最終回です。
最後は美味しい写真をお裾分け。
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クラブハリエというのは地元で人気の洋菓子店です。平日にも関わらず、店内は観光客でごった返していました。前日までに予約をすると、ヴォーリズ建築の特別室を貸し切りで利用できます。夕食代わりと言い訳をしてこんなに贅沢をしてしまいました。和栗を使ったモンブランと焼きたてバウムクーヘンです。

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私が案内されたのは小さな図書室でした。図書室でお茶をしながら好きなだけ寛ぎ、写真を撮らせていただくことができました。それなのに今、その部屋の写真が見つからないので、とりあえず2階のお部屋をご紹介します。太陽の光がふんだんに差し込み、風の通る空間。やはりヴォーリズです。

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階段にもヴォーリズならではの工夫が。蹴上げが低く、踏面の広い設計。使う人の身になって、どのような年代でも安心して歩けるサイズです。最初の一段目の大きな丸いコーナーは、ほとんどの建物で見ることができました。

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カフェになる前は、個人のおうち。スパニッシュスタイルの和洋折衷式住宅だったようです。ヴォーリズ特別室は4つの趣の異なる部屋の一室をカフェとして予約できます。前日までがお約束ですので、旅に行かれる方におすすめします。この部屋を後にし、私は長浜へと移動しました。


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先週、近江兄弟社からいつものように「湖畔の声」という小冊子が届きました。
その巻頭の文章にはヴォーリズ語録からの小文が載っています。
少し引用をして紹介させていただきます。

「ヴォーリズ先生は、『日本には昔から良い字があります。
協力の協という字です。
三つの力の内、上の力は神の力、下の力は民衆の力。
然し、それでも力不足の時には真剣に神に祈りなさい。
と十字架がつけられている。』と話された。」(湖声社発行)



私も子どもたちを教えるとき、
協力という字の成り立ちを伝えるようにしています。
でも、十字架のことには気付きませんでした。なるほど。

ヴォーリズの住宅作りの中心にはいつも食卓があります。
暮らしの真ん中にあるのは、食を囲む団欒。
自宅のリビングにも大きな大きなテーブルがあり、
その脇には愛用の足踏みオルガンがありました。

音楽と食と語らい、そして何よりも祈り。

食卓の壁には自筆の書が掲げられていました。
それには「神の国」とあります。
大きく力強い字で。

神さまから目を離さず、
みことばからぶれない人生。
今回、建築を通して生き様に触れる中で、
そこがヴォーリズの最大の魅力だと感じました。
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by Annes_Tea | 2011-10-23 23:29 | まちを歩く
ヴォーリズ建築をめぐる旅 ♯6(池田町洋風住宅街)
このシリーズも、そろそろ終わりにしようかと思います。
現実世界では、10月22日(土)から墨東まち見世2011が始まります。
今年は11月20日(日)の午後、まち歩きの案内人をいたします。
ほかのまち歩きとは毛色の違った内容です。
「知られざる墨東キリシタン史を歩く」というタイトル。
日本の幼児教育に貢献したキュックリヒ女史の人生を軸に、
キリストの愛の軌跡をたどる2時間コースの内容です。
彼女はヴォーリズよりもう少し後に活躍しました。
まちのために愛の種を撒いた先達たちの働きを掘り起こすのが
ライフワークのひとつになりつつあります。
こちらで詳細をご覧下さい。(10)番目のツアーです。
ライター名(旧姓)ではなく、本名で出てます。

↓墨東まちみせさんぽ



池田町洋風住宅街の一角。
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看板まで立っているので、観光スポットとして歩いていいわけでしょうが、そこは個人の住宅ですから、遠慮しつつほんの少しだけ撮らせていただきました。細部にも興味深いところがたくさんありましたが、目で見て記憶するに留めました。私も教会暮らしゆえに、外に出ると会堂の写真を撮っている人に出くわすことがあります。撮られる側の気持ちを知る者としてのマナーですかね。

上の写真は、1921年完成の旧ミッションダブルハウスです。ダブルハウス、つまり二世帯住宅のこと。建築当時は、アメリカから呼び寄せたヴォーリズの両親と建築事務所の技師が入居したようです。ヴォーリズ建築の基本的な外観の特徴であるアメリカ伝統的なコロニアル洋式、赤レンガ、モルタル塗りスタッコ仕上げ。建物の周りに風通しを考えて樹木を植え、その木立がフロントガーデンから玄関への動線となっているのもヴォーリズ式です。

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やっぱり煙突。ヴォーリズ建築のデザインは基本的に洋風ですが、日本の気候風土に合わせた合理性と実用性をうまく融合させているのが特徴。

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例のホフマン窯で焼いた膨張レンガもふんだんに。

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今回、実際にヴォーリズ建築で暮らしておられる方を紹介していただきました。初対面にも関わらずおうちの中へ招き入れて下さり、応接間でずいぶんおしゃべりしました。食卓や階段などを見せて下さり、ここの写真は撮るといいよ、などと勧めて下さったり。なんとまあご親切な。写真をブログに公開するのは憚られますので私だけの楽しみにしておきます。でも、このドアノブの配慮、つまり中と外の違いにヴォーリズらしさが出ているので、特別にお裾分け。

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窓や灯りに、個性的なステンドグラスが配されていました。じつはこれ、心斎橋大丸百貨店の食堂にあるものと同じ。あそこはヴォーリズ設計事務所の作ですからね。

   
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by Annes_Tea | 2011-10-20 21:59 | まちを歩く
ヴォーリズ建築をめぐる旅 ♯5(ヴォーリズ記念病院)
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聖路加病院の日野原医師が100歳になられましたね。
牧師の息子さんとして、
幼いころから聖書に親しんでこられたことと思います。
先生の発言をうかがっていると、
「あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。
わざわいの日が来ないうちに、
また「何の喜びもない。」と言う年月が近づく前に。」
という聖書のことばを思い出します。
何を土台として生きてきたかという真価が問われるのは高齢になってからこそ。
この事実を、教会の働きの中でもよく見せていただいています。
聖書のことばからぶれずに、
感謝、感謝と言いながら生ききりたいですよね。
今回ヴォーリズの生きざまに触れてこんなことを考えました。
たくさんの人の生死を見てきた病院という建物には、
人生をあらためて考えさせる独特な空気があります。

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ヴォーリズ記念病院の中にある礼拝堂です。現在も使われています。基本的には、病院内は利用者以外は立ち入り禁止です。今回は、敷地内にあるツッカーハウスの保存再生運動の責任者との出会いがあり、建物の外側だけを一周させていただきました。

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ツッカーハウスです。結核の療養所として1918年に建てられました。当時の日本では、結核は不治の病いとして恐れられ、各地に療養所が建てられましたが、このように私立のものは珍しかったそうです。ツッカー女史の多額の寄付によって実現しました。現在は朽ちてしまい、これから保存再生が始まるとのこと。

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ツッカーハウス以外にも、旧五葉館という有名な建物がありますが、そこまで入ることは憚られたので写真はありません。5室の病棟が楓の葉のように五方向に突き出ていることから命名されました。ツッカーハウスともども、太陽の恵みを存分に受けられる造りになっています。窓のヴォーリズですからね。ここでは病気だけではなく、病人をも癒したと言われています。この違い、わかりますか?

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11月にある瓦掃除のボランティアにまた来て下さい、とお誘いを受けました。うーん、行きたいけれど、ちょっと遠い。
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by Annes_Tea | 2011-10-18 22:31 | まちを歩く
ヴォーリズ建築をめぐる旅 ♯4 (旧八幡郵便局、市立資料館)
夏の旅から時間が経ってしまいましたが、
せっかくブログにアップし始めたのでもうひとがんばりしてみます。

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これがホフマン窯の遺構。現在、日本には5基ほど残っているそうです。そのうち2基は重要文化財に指定されているので、歴史的に意味のあるものなのでしょうね。これはたまたま川下りをしている小舟を追って自転車を走らせていたら、突然、手つかずのような原っぱに出くわし、不思議な空気感に引き寄せられて進むと、そこに、でん、とそびえていました。すごみすら感じます。時代の厚みでしょうか。見学してみたいものですが、今のところ立ち入り禁止。

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旧八幡郵便局。写真が傾いていますね。トリミングしたのですが、うまくいかず失礼。八幡で最初の郵便局です。1921年にヴォーリズによって増築設計されました。朽ち果てて原型を失っていたところを「NPO法人ヴォーリズ建築保存再生運動・一粒の会」が再生に取り組み、現在も進行中。ヴォーリズ建築の価値が見直された保存運動活動出発の記念碑的な建物。

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スパニッシュスタイルの和洋折衷の寄棟屋根。ヴォーリズ初期の建築としても貴重なのだとか。
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あ、ヴォーリズだな、と思わせる窓。

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2階はまだまだ再生中。

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ここからは市立資料館です。1886年に八幡警察署として建設され、1953年にヴォーリズが改修設計をしました。全景はうまく撮れなかったのでありません。あしからず。パンケキーレンズだけで撮りましたので、望遠機能はないのです。でも、ヴォーリズ建築で気になるのはとくに細部。窓やドアノブ、煙突などなど。それにはこのレンズが似合うように思いました。警察署だった証しでしょうか。隣りには小さな交番がありました。パトカーわかりますか?


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この辺りの建物の2階からは、どこからも八幡山が見えます。迷子になっても山で方角を確かめられるので安心ですね。こういうところは、私が育った神戸のまちと感覚が似ています。

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by Annes_Tea | 2011-10-16 22:39 | まちを歩く
ヴォーリズ建築をめぐる旅 ♯3 (ハイド館、ヴォーリズ記念館)
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琵琶湖東岸にある滋賀県内最大の内湖が西の湖。ここはネイチャーツアーのメッカです。星降る夜も夢ではありません。この季節、夜は見たこともない数のツバメたちが帰ってきます。サイクリングロードもいいですよ。ここから市街地に向かって下ると、近江兄弟社学園があります。

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旅のプロローグで、塀にある十字架ののぞき窓を紹介した近江兄弟社学園です。赤レンガと門柱は、ヴォーリズ建築のシンボル。ホフマン窯で焼成されたレンガの中から、焼き過ぎで膨張した規格外のものを利用。賢くリサイクルはヴォーリズの知恵ですね。

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ハイド館の窓。国登録有形文化財。幼稚園教育の場として使われていました。以後、神戸女学館などたくさんのミッションスクールを設計したヴォーリズの原点とも言える教育の場でしょうか。今も教育施設として使われています。建物の中では、係の方が建物の概要を説明して下さいます。

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真ん中に展示されているのは、ヴォーリズが日本に船旅で来た時のトランクです。

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八幡山から眺めた市内。近江兄弟社学園の赤レンガ色の建物群が、そこだけ島のように浮かんで見えます。当時の人たちは、このモダンな建物を見て、何を感じたのでしょうね。



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ヴォーリズ記念館。幼稚園の職員寮として設計され、後にヴォーリズが奥さんの満喜子さんと天に召されるまで暮らしたおうちです。現在はヴォーリズ記念館として、予約をすると見学ができます。オフシーズンの平日にも関わらず、15人くらいの女性たちが訪れていました。

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ほら、ここにも例の煙突が。

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ヴォーリズ建築を撮ってみてわかったことがある。
きめきめの写真には、どうしたってならない。
例えばフランク・ロイドの建築などは、
素人のわたしが撮っても、それなりに雰囲気良くきまるのだが、
ヴォーリズの建物は同じようにはならない。
それは、人が暮らすための建物で、
しかも、今なお暮らしている建物が多いからではないかと思う。
人が暮らす場というのは、そんなきめきめでかっこうよくばかりはいかない。
生きていく、暮らしていく、というのは、
基本的にはかっこう悪いものだ。
飾らないありのままを包んでくれる包容力を感じる空間なのだ。
写真集で見て楽しむ建築ではない。
実際に訪れて、その中に佇んでみると、
ヴォーリズの視点の優しさ、
例えば階段の幅や丸み、洗面の高さなど、
その愛の広さ深さ高さ、そして茶目っ気がわかる。
古くても大切にされている建物は幸せだ。
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by Annes_Tea | 2011-10-14 20:54 | まちを歩く


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