下町すみだ牧師館暮らし文筆家、宮葉子のブログ             
by Annes_Tea
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
宮 葉子 yoko miya
文筆家+牧師の奥さん


参加者常時募集中!
「大人のための子どもの本の読書会」
墨田区のふたつの拠点を中心に、子どもの本のロングセラーを読むゆるやかなサードプレイス。幅広い年代が参加されています。


つながる・祈る・分かち合う「pray&hopeプロジェクト」を主宰。月に一度、女性たちの集まりをもっています。
○詳細はここから



055.gif
メールは以下のアドレスに★を@に変えてお送りください。

booksheepbook☆
gmail.com


牧師館の住人たち
(profile)


   わたし

 ゴエモン先生

   メル

墨田聖書教会Blog








文章・画像・イラストの無断転載は禁止です。引用の際には必ずご連絡ください。
外部リンク
検索
建築の品格
e0165236_9325878.jpg
旧三笠ホテル。軽井沢の古い建物はいいですね。いちばん落ち着くのはショー宣教師の礼拝堂かな。


今週からエクステリアの工事が始まった。
前半、順調に晴天が続いたが
秋分の日は大雨となって、さすがに工事はお休み。
職人さんたちは連日遠く町田から通ってくださり
夕方をまわってもなお作業をしている。
祝日らしくこちらもあちらもお休みとなり
これは恵みの雨だったのかな。

外で働く若い職人さんたちの姿に励まされて
教会の物置きの片付けがはかどった。
物置といってもコンセットハットの後部を仕切って作った小部屋で
その昔は宣教師が暮らしていたと聞いている。
古い水道栓が壁からにょっきり生えているのはその名残りだろう。
病院払い下げのベッドが並べられていた時代には
宿舎として使われていたという話も残っている。
今では人が暮らしていた気配はまるでない。
結局は物置きとなってしまったせいか
この建物全体の中で、いちばん傷んだ場所となっている。
修繕を始めるときりがない。というわけで
昨年の会堂のリフォームの際に、ここだけは手をつけなかった。

ふだんはだれもが顧みないただの物置が
来月、花嫁さんの控え室として使われる。
この部屋にしてみれば青天の霹靂かな。
物を動かし、処分し、棚を新しくし、風を入れているうちに
少しは居心地が変わってくる。
古いは古いまま。
物はたくさん置かれたまま。
それでも
椅子でも置けば祈りの場所ぐらいにはなりそうだ。
結婚式の当日には
ラグを敷き、鏡を運び入れ、丸テーブルには花を活け、
使わなくなった黒板をパーテーションがわりにしよう。
チョークで「おめでとう」と書けばさまになるかな。

e0165236_9345921.jpg

建物には、人がいて初めて物語が生まれる。
人の出入りの途絶えた建物は
ただ朽ちて忘れられていくだけ。
建物に合わせて人が住まうのではなく
人の営みを支えてくれるような建物が好き。
そういう意味では、
この会堂も牧師館も合格とは言えない。
なにしろ戦後の貧しい時代の急場しのぎ
いわば「ありあわせの箱」だから。
たとえば牧師館のドアにはひさしがない。
雨の日、外に出たとたん、ひと呼吸置く間もなく雨に濡れる。
ひさしのありがたさを人生で味わうことになるとは。

限られた予算の中でのリフォームだから
隅々までとはいかないが
それでも、少しずつ、少しずつ
建物が人に寄り添うように変わってきた。
暮らしにくさ、集いにくさは随所に残るが
不思議な居心地のよさも同時に生まれている。

e0165236_9353436.jpg

ヴォーリズ建築が好きだ。
昨年、新橋で開催されたヴォーリズ建築の展示を見た。
彼の設計した階段が再現されていて見学者が歩ける仕掛けになっていた。
ほんのわずかな幅や長さの違いで
こんなにも歩きやすいのかと小さなため息。
ヴォーリズ建築を見て歩きたいというよりも
一度、その中で暮らしてみたいような気がする。

「建築物の品格は、人間の人格の如く、その外観よりもむしろ内容にある」
と、彼は言う。

ナカミ、ナカミ。
古くても小さくても胸を張っていけそうだ。

e0165236_9335454.jpg
こういうところを見ると、うちの教会と似ている、なんて。ずうずうしい? こちらさんは重要文化財ですから、月とスッポンですが。

     
[PR]
by Annes_Tea | 2010-09-25 09:43 | まちを歩く | Comments(2)
Commented by J-Princess at 2010-10-03 23:39 x
今年、生まれて初めて、家というものが一から建て上げられていく様を間近で観察する機会が与えられたわけですが、毎日感動の連続です。
在来法で、大工さんがコツコツと一つ一つ仕上げていくのですが、観察というより、鑑賞するといった方がふさわしいですね。(大きさに関係なく)大工さんの人柄、仕事への実直さが作品に現れてくのがわかります。へぇ〜、ほう〜の連続です。
家とは、建っているというより、まさに、佇んでいるというべき人格(家格)をもった作品なのですね。そして、あと2ヶ月後に住まわせていただく私たちによって、その作品に色彩とか香りとかが添えられていくようです。家の家格を損なわないように、住まわせていただくという、ちょっぴり厳粛な気持ちで日々鑑賞する楽しみを味わっています。
Commented by Annes_Tea at 2010-10-06 23:38
J-Princessさん、わ、よいですね。新しいおうち。和のスタイルでしょうか? 大工さんもそうですが、職人さんのお人柄はそのお仕事ぶりを見ると、すぐにわかりますよね。わたしは職人さんは無口なタイプに信頼を置いています。

新しいおうちとは縁遠いのですが、「直す」ということにおいては職人さんたちとおつき合いの経験が多くなってきました。

今週、教会の玄関周りは仕上げ。同時に植栽の方も入って下さいます。限られた予算にもかかわらず、素敵にがんばってくださった職人さんたちに拍手です。

今、ブログ時間がとれずにいますが、そのうちにご披露しますね。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< 手作りウエディングの花あしらい ゴーヤ総決算 >>


ライフログ
カテゴリ
画像一覧
記事ランキング
タグ
最新の記事
以前の記事
その他のジャンル