宮 葉子 yoko miya
文筆家+牧師の奥さん
参加者常時募集中! 「大人のための子どもの本の読書会」 墨田区のふたつの拠点を中心に、子どもの本のロングセラーを読むゆるやかなサードプレイス。幅広い年代が参加されています。 つながる・祈る・分かち合う「pray&hopeプロジェクト」を主宰。月に一度、女性たちの集まりをもっています。 ○詳細はここから メールは以下のアドレスに★を@に変えてお送りください。 booksheepbook☆ gmail.com 牧師館の住人たち (profile)← わたし ゴエモン先生 メル 墨田聖書教会Blog 文章・画像・イラストの無断転載は禁止です。引用の際には必ずご連絡ください。 外部リンク
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これから、下町の春はいいですよ。
ご一緒にまち歩きをしてみませんか? 5人以上からご案内しています。 メールにてお問い合わせください。 「知られざる墨東キリシタン史を歩く」ルート例 東武伊勢崎線・鐘ケ淵駅西口出発→西口商店街(編み物教室看板、旅館や蕎麦屋など古い家屋が点在)→鐘ケ淵紡績(カネボウ)跡地(戦前、敷地内に鐘ケ淵福音教会、教会付属幼稚園や子どもの家、宣教師洋館、木造牧師館あり)→堤通り(鐘ケ淵紡績のレンガ塀)→たぬき湯通り→旧玉ノ井(赤線跡)→墨田聖書教会(戦後すぐ、コンセットハットを再生した会堂) わたしが暮らす鐘ケ淵のまちは、隅田七福神のルートになっている。多聞寺から、白髭神社、そして向島百花園に向かうのが定番のようだ。新年はもちろんのこと、隅田川の桜が見ごろを迎えると、小さなリュックを背負った年配の夫婦連れが駅を降りる。ミニ鳥居や地蔵がマンションの足元にまで立っている古いまちだから、隅田七福神以外にも寺や神社にまつわる昔話は豊富にある。 ところが、教会となると、このまちで昔話を聞くような機会はまずない。なにしろ数が少ないのだ。わたしたちの教会は戦後すぐに建てられたので、それなりに歴史はある。でも、やはりその歴史を語れる人はいないし、写真や日誌といった記録も残っていない。いちばんの原因は、アメリカ人宣教師が教会の土台を作る前に、体調を崩して自国に帰ってしまったためだ。その後も、次々と牧師が来ては何年かで立ち去ってしまったらしい。それだけ宣教にはむずかしい土地だったということかもしれない。今では手に入るのは、切れ端のような話だけ。それでも何とかそれらをつなげていくうちに、ドイツ人のキックリーさんという名前にたどり着いた。 キックリーさんってだれなんだろう? この疑問を発端に、鐘ケ淵のキリスト教関連の歴史を探る旅を始めた。残念ながら、証言者としての建物は残っておらず、発掘したのは目に見えない物語だけである。そして、それらを少しずつつないで勝手に作り上げたのが「知られざる墨東キリシタン史」なるまち歩きのルート。福の神を回って歩く七福神めぐりを少しばかり意識して、「恵みの地図」を歩くというほどの意味だ。初めてコースをお披露目したのは2年前。向島の「こぐまカフェ」で企画したまち歩きのひとつとしてだ。興味のある人が何人か集まれば、個人的にときどき案内をしている。 洗礼を受けたとき、自分が日本ではマイリティになるということなど少しも考えていなかった。ただし、場所が変われば、クリスチャンはマイノリティでも何でもないのだけど。クリスチャンの両親のもとに生まれた10代の青年が、この国での生きづらさという内面的な問題を克服したのは、韓国に旅に行ったのがきっかけだったという。韓国には教会は当たり前のようにあるし、クリスチャンも多い。現大統領の李明博も、俳優のペ・ヨンジュンもカトリックという違いはあれどクリスチャンですものね。 マイノリティということに関して言えば、以前、若者に人気の歌手、ステイシー・オリコのインタビュー記事を面白く読んだ。彼女はクリスチャン家庭に育ち、最初はクリスチャン・ミュージックレーベルからデビューし、自らも宣教師になりたいと思っていたという。日本ではクリスチャンが少ないと聞いて、「マイノテリィってクールよね」と答えている。ふうん、クールか。その考え方こそ、まさにクール! 以下、昨年の夏の終わりのツアーの様子を何枚かご紹介します。参加してくださったのは、墨田区と台東区の牧師先生や宣教師のみなさんでした。 この広い敷地だけではなく、堤通りをはさんだ向かい側の土地もカネボウの所有だった時代がありました。そこには、クラブハウス的な洋館があり、お花やお茶など、さまざまなお稽古を学ぶことができたとか。女工さん相手のカルチャーセンターのようなものですかね。 彼女は日本の幼児教育の祖とも言える人で、大学で幼児教育を学ぶ学生たちの指導をするなど、その筋では有名な方のようです。戦後は、戦災孤児の面倒をみるために埼玉の加須市に移り住み、児童福祉施設を設立しました。献身的な働きが認められて、加須市の名誉市民にまで選ばれています。生涯を日本で暮らし、日本政府とドイツ政府から、それぞれ勲章を授与されてもいます。こんなにも社会に認められるよい働きをしたにもかかわらず、長年暮らした鐘ケ淵では無名に近く、看板に一行もないことはある意味ナゾです。 キックリーさん(日本人はキュックリヒと発音できなかったようです)から聖書の話を聞いたまちの人たちがクリスチャンとなり、その中の数人が教会設立の夢を抱き、さらにアメリカ人宣教師との出会いがあり、わたしたちの墨田聖書教会が生まれたということのようです。初穂なる人たちもその子孫もだれなのかよくわかりませんが、今わたしが教会で暮らしているということは、彼女の蒔いた種は育ち続けているということですよね。キックリーさんという女性については、これからも少しずつ調べていこうと思っています。 旧玉ノ井、もとは特殊飲食街(赤線)です。丸みを帯びた建物が、いわゆるカフェーの特徴。ずいぶん取り壊されましたが、窓の鉄格子などを見ると、なんとも言えない気持ちになります。売春禁止法の成立や、働いていた女性たちの自立訓練やケアなどに、救世軍を筆頭にクリスチャンたちが大きな働きをしたそうです。
by Annes_Tea
| 2009-02-20 13:22
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